【あらすじ】夏目漱石の名作「夢十夜」がおすすめ!

夏目漱石は近代日本文学を代表する偉大な文豪ですね。「吾輩は猫である」や「坊っちゃん」などの名作で知られますが、今回は「夢十夜」という作品を紹介したいと思います。

お札にもなった文豪

夏目漱石

本名:夏目金之助
1867年2月9日-1916年12月9日
小説家

旧1000円札

野口英世になる前の1000円札の肖像画に描かれていました。

漱石の代表作

吾輩は猫である

読んだことがない人でも、冒頭の一節はご存知なのではないでしょうか。

吾輩は猫である。名前はまだ無い。

出典:夏目漱石 吾輩は猫である

あまりにも有名で、様々な形でパロディされている一節です。

坊っちゃん

はるか昔に書かれたとはとても思えないほど読みやすく、時折笑える作品です。

親譲の無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。

出典:夏目漱石 坊っちゃん

この一文も相当有名ですね。

こころ

高校の教科書で読んだ人も多いでしょう。
結末はあまりにも有名ですが、知った上で読んでも味わい深い作品です。

精神的に向上心のないものは馬鹿だ

出典:夏目漱石 こころ

この言葉の意味を考えさせられた人も多いのではないでしょうか?

夏目漱石のおすすめしたい作品「夢十夜」

文鳥・夢十夜

1908年発表
新潮文庫から出ているこの本に収録されている短編です。
「こんな夢を見た」から始まる、主人公が見た10個の夢についての物語です。

夢十夜の中から、おすすめしたい印象的な場面と文章をまとめました。

第一夜

第一夜

あらすじ
死んだ女に100年待ってくれ、と言われた主人公。言われるがままに待っていると、突然百合の花が伸びてくる。いつの間にか、100年経っていた。

石の下から斜はすに自分の方へ向いて青い茎くきが伸びて来た。見る間に長くなってちょうど自分の胸のあたりまで来て留まった。と思うと、すらりと揺ゆらぐ茎くきの頂いただきに、心持首を傾かたぶけていた細長い一輪の蕾つぼみが、ふっくらと弁はなびらを開いた。真白な百合ゆりが鼻の先で骨に徹こたえるほど匂った。

出典:夏目漱石 夢十夜

4:40 TIME LAPSE FLOWER 1 花の開花微速度撮影1

TIME LAPSE FLOWER 1 花の開花微速度撮影1

スーパースローカメラで撮影した花の開花シーン。
漱石は100年以上前に、この様子を想像だけで描いています。

第三夜

第三夜

あらすじ
6歳になる盲目の子供をかかえて歩いている。子供の口調はまるで大人のよう。恐ろしくなって子供を放り出して逃げることを考える。すると、子供が語りかける。
「御前がおれを殺したのは今からちょうど百年前だね」

今から百年前文化五年の辰年のこんな闇の晩に、この杉の根で、一人の盲目を殺したと云う自覚が、忽然こつぜんとして頭の中に起った。おれは人殺ひとごろしであったんだなと始めて気がついた途端とたんに、背中の子が急に石地蔵のように重くなった。

出典:夏目漱石 夢十夜

夢という現実のすぐそばにあるものの中に、罪の意識・罪悪感を重ね合わせています。

第六夜

運慶の仁王像

運慶が仁王像を彫っていると聞いて見にきた主人公。
運慶は気に埋まっている仁王像を取り出しているだけ、と語る隣の男の言葉を聞いて、自分も気から仁王を取り出そうとする。

自分は積んである薪を片かたっ端ぱしから彫って見たが、どれもこれも仁王を蔵かくしているのはなかった。ついに明治の木にはとうてい仁王は埋うまっていないものだと悟った。それで運慶が今日きょうまで生きている理由もほぼ解った。

出典:夏目漱石 夢十夜

「ついに明治の木にはとうてい仁王を埋まっていないものだと悟った」というのは、明治の文壇・美術界への痛烈な批判であり、運慶という理想は生きていても明治の人間は真の芸術・文学を創り出すことはできていないということになる。

出典:夏目漱石の夢十夜の内容を解説 « Azapedia

わかりやすいと思った解説です。

映像作品「ユメ十夜」

ユメ十夜

「夢十夜」を10人の監督が一夜ずつ映像化したオムニバス作品です。
興味を持たれた方は、こちらも見てみてください。

10:10 【夢十夜】 第六夜

【夢十夜】 第六夜

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